大天使ウリエルとは?「神の光」としての役割と象徴をわかりやすく解説【天使シリーズ第4回】
1. ウリエルとは誰か?
ウリエル(Uriel)は、名前の意味が「神の光(God is my light)」とされる天使です。
キリスト教正典には明示されていませんが、外典(第二エズラ書やエノク書)やグノーシス文書では、しばしば神の啓示や裁きを伝える天使として登場します。
伝統的には、ミカエル・ガブリエル・ラファエルと並ぶ「四大天使」の最後の一柱とされ、古来より神秘思想や神学的文献の中で重要な存在として扱われてきました。
2. 外典におけるウリエルの役割
ウリエルは『第二エズラ書』(旧約外典)において、預言者エズラの問いに答え、神の意志と天の神秘を語る役目を担っています。そこでは、人間の知恵を超える神の計画を明らかにしようとするエズラに対し、「お前は地上のことすら理解していないのに、どうして天のことを知ろうとするのか」と問いかけ、謙虚さと神の摂理への信仰を教え諭します。
また、『エノク書』では地上に悪をもたらした「堕天使たち」の監視者として描かれ、神の命によって世界の秩序を正す存在として登場します。
3. ウリエルの象徴と役割

ウリエルは「光」や「知恵」を象徴する存在として知られています。
以下のような役割を持つとされています:
- 神の啓示を伝える天使
- 最後の審判を告げる天使
- 人類に「天の真理」や「予言的知識」を授ける
- 火と太陽の象徴を帯び、しばしば「炎の剣」を携える姿で描かれる
このため、ウリエルは知性と精神的な目覚めを象徴し、人々に「気づき」や「覚悟」を促す存在でもあります。
4. 現代におけるウリエル信仰
ウリエルは正教会や一部のカトリック伝統、さらにはスピリチュアル界隈でも人気の高い天使です。
とくに以下のような場面で信仰の対象となっています:

- 精神的な成長や学びを願うとき
- 謎や問題に対する「洞察」や「啓示」を求めるとき
- 自分の進むべき道や使命に迷ったとき
また、「炎の剣」や「燃える光」を持つウリエルは、浄化・覚醒・啓示を象徴するスピリチュアルなシンボルとしても重視されています。
5. 芸術と文化におけるウリエル
ウリエルは西洋美術では、他の天使よりも哲学者のような姿で描かれることが多く、巻物や本、天球儀などと共に描かれます。
また、炎や太陽と共に描かれることもあり、そのビジュアルは「内なる光」「知の守護者」といった印象を与えます。
現代の創作作品では、「厳格で沈着冷静な天使」や「知識を持つ導師」として登場することが多く、ラファエルのような親しみやすさとはまた違った威厳と神秘性が特徴です。
6. まとめ:神の光を示す天の教師、ウリエル
大天使ウリエルは、人間にとって未知の世界を示す導き手です。
ミカエルのような戦士でもなく、ガブリエルのような伝令でもなく、ラファエルのような癒し手でもありません。ウリエルは、知恵と覚悟の火を灯す存在なのです。
もしあなたが、暗闇の中で答えを探しているなら、ウリエルに問いかけてみてください。
その声は、光となって、あなたの魂に静かに降り注ぐかもしれません。