大天使レミエルとは?死と復活を導く慈愛の天使の役割と意味を解説【天使シリーズ第7回】
1. レミエルとは誰か?
レミエル(Remiel)は、「神のあわれみ(Mercy of God)」という意味の名を持つ天使です。
キリスト教正典には明示されないものの、『エノク書』や他の外典・偽典文献においては、死者の魂を見守る天使、あるいは復活の導き手として登場します。
彼は「七大天使」の一柱として数えられることもあり、特に人間の死とその後の魂の行方に関わる存在として、深い霊的意味を持っています。
2. 『エノク書』におけるレミエルの役割
『エノク書』第20章にはこう記されています:
「レミエルは、地の底に眠る者たちの魂の監視者である。」
これは、レミエルが人間の死後、魂が天の裁きを待つ間、その行方を見守り、導く役目を担っていることを示します。
このことから、彼は「冥界の案内人」のような役割を持ちながらも、神の慈悲をもたらす存在として描かれています。
3. レミエルの象徴と役割
- 死と復活の橋渡しをする天使
- 眠る魂(死者)の保護者
- 最後の審判のとき、魂を呼び起こす者
- 神の慈悲・赦し・希望を象徴する存在
彼の姿は、「死を恐れる人間にやさしく寄り添う天使」として、他の天使たちよりも穏やかで静謐な印象を与えることが多いです。
4. 現代におけるレミエル信仰

レミエルは現代のスピリチュアルにおいて、次のような意味を持ちます:
- 喪失の悲しみを癒したいとき
- 大切な人の魂の安らぎを祈るとき
- 過去を手放し、再生を願うとき
- 自分の死に対する不安を癒したいとき
また、「光の中から静かに手を差し伸べてくれる天使」として、人生の転機や別れの場面において人々に寄り添う存在とされています。
5. 芸術と文化におけるレミエル
芸術作品では、レミエルは翼のある穏やかな青年または老賢者のような天使として描かれます。
背景には、黎明の光、墓地の丘、あるいは魂が昇っていく空が使われ、どこか物悲しくも救いに満ちたビジュアルで表現されます。
また、フィクション作品では「死者の魂を導く使者」や「神の赦しを伝える天使」として描かれることも多く、物語に静かな深みを与える存在として登場します。
6. まとめ:あわれみと再生を告げる静かな天使、レミエル
レミエルは、死という誰もが恐れる瞬間において、静かに寄り添い、魂を光へと導く天使です。
そのまなざしは厳しくなく、どこまでも優しく、どこまでもあたたかい。まさに「神のあわれみ」を体現した存在です。
もしあなたが、喪失や別れ、人生の転換期に立っているなら。
レミエルの姿を心に思い描いてみてください。
きっとその光は、あなたの中に残る深い悲しみを、そっと抱きしめてくれるでしょう。