源氏と平氏はなぜ戦ったのか?源平合戦をわかりやすく解説|武士の時代の始まり

歴史の教科書でもよく見かける「源氏」と「平氏」の戦い。

でも、どうして同じ“天皇の子孫”同士が争ったのでしょうか?今回は、源平合戦の背景と本質をやさしく解説します。


武士が台頭した時代背景

時代は平安時代の終わりごろ。
それまで日本の政治は貴族(藤原氏など)が中心でしたが、次第に地方の治安維持や税の取り立てを担う“武士”たちが力を持つようになってきました。

ChatGPT-Image-2025年5月24日-02_51_02-1024x683 源氏と平氏はなぜ戦ったのか?源平合戦をわかりやすく解説|武士の時代の始まり

その代表が――

  • 源氏(げんじ):東国(関東)で勢力を伸ばした武士団
  • 平氏(へいし):西国(京都~瀬戸内海)を基盤にした武士団

どちらも、もともとは天皇家の血を引く“名門”です。
けれども、やがてその立場は大きく分かれていくことになります。


平清盛の登場と平家の全盛期

1150年代から登場するのが、平氏の棟梁(リーダー)**平清盛(たいらのきよもり)**です。

ChatGPT-Image-2025年5月24日-03_05_32-1024x683 源氏と平氏はなぜ戦ったのか?源平合戦をわかりやすく解説|武士の時代の始まり
  • 朝廷内の争い(保元の乱・平治の乱)に勝利し、
  • 貴族や他の武士たちを押さえて、
  • 自らの娘を天皇の后(きさき)にし、
  • 孫である安徳天皇を即位させました。

そして自分は、天皇の外祖父(がいそふ)として“太政大臣”の地位まで登りつめます。

👉 こうして**平家は政治・経済・軍事のすべてを支配する「最強の一族」**となったのです。


不満が高まる――「平家の天下」に反発する人々

ところが、全国の武士たちはこう思いはじめます。

「なんで平家ばっかりいい思いをしてるんだ?」
「地方の武士は無視されているぞ!」

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  • 朝廷に仕えても出世できない源氏
  • 地方を守っても報われない東国の武士
  • 権力を失いつつある貴族たち

こうして、“反平家”の気持ちが全国に広がっていきます。


きっかけは「令旨(りょうじ)」だった

1180年、平清盛に不満を持った皇族の**以仁王(もちひとおう)**が動きます。

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彼は全国の源氏に対し、「平家を倒せ」という**令旨(天皇の命令に準じる文書)**を出したのです。

これを受けて、各地の源氏たちが立ち上がります!


源頼朝が挙兵!源平合戦のはじまり

その中でも、最も有名なのが**源頼朝(みなもとのよりとも)**です。

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彼はかつて平家に敗れ、伊豆に流されていましたが、この令旨をきっかけに挙兵し、鎌倉を拠点に力をつけていきました。

また、

  • 源義仲(みなもとのよしなか/木曽義仲)
  • 源義経(よしつね/頼朝の弟)

なども各地で戦いに加わり、平家と源氏の全面戦争(=源平合戦)が全国に広がっていくのです。


源氏と平氏の戦いの結末

源平合戦は5年にわたって続きました。

主な戦いには――

  • 富士川の戦い(源氏初勝利)
  • 倶利伽羅峠の戦い(木曽義仲の大勝利)
  • 屋島の戦い(義経の活躍)
  • 壇ノ浦の戦い(最終決戦)

があり、1185年、壇ノ浦の戦いで平家はついに滅亡します。

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そして――

  • 幼い安徳天皇は入水
  • 平家の一門も多数が命を落とし
  • 源頼朝は政権を握り、日本初の武士政権=鎌倉幕府を築くのです。

なぜ戦ったのか?簡単にまとめると…

要因内容
政治の独占平清盛が政治・朝廷を牛耳った
地方武士の不満源氏や東国の武士が冷遇された
天皇家の血統争い誰を天皇にするかで対立が起きた
武士の時代の到来中央 vs 地方、貴族政治 vs 武士政治の転換期

おわりに

源氏と平氏の戦いは、ただの“仲の悪い一族の争い”ではありませんでした。
それは、「貴族の時代」から「武士の時代」へと大きく変わる節目だったのです。

そして、この戦いの果てに生まれた鎌倉幕府が、日本の新しい時代を切り開いていくことになります。

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