悪魔ベリアル~「無価値」「邪悪」を具現化した大悪魔~WITH柴犬
ソロモン72柱をご存じだろうか。いわゆる悪魔たちだ。だが、その悪魔たちは元は神だったり精霊だったものがいる。今日はその中からベリアルを紹介しよう。彼は他の悪魔とは一味違う・・・。
ベリアル(Belial)は、悪魔学やキリスト教の伝承で、堕落や無秩序、貪欲の象徴とされる非常に高位の悪魔として知られています。ベリアルの起源は、古代イスラエルやヘブライ文化に根ざしています。もともとは特定の個体ではなく、**「悪しき者」「無価値」**という抽象的な概念として存在していたと考えられています。つまり、ドラゴン等のように災いを具現化したような強力な存在なのです。純粋悪ともいえるかもしれません。
以下に、ベリアルについての詳細な背景をまとめました。
2. 旧約聖書におけるベリアル
- 旧約聖書には、ベリアルが具体的な悪魔として登場するわけではなく、堕落した人々の象徴として記述されています。例えば、サムエル記上や列王記では、ベリアルの子らとして神を拒む者や不正を行う者を指しています。
- このため、旧約聖書の時代には、ベリアルは邪悪な者の代表や無秩序そのものとして理解されていたとされています。
3. 悪魔学におけるベリアルの地位
- 中世の魔術書や悪魔学では、ベリアルは堕落の概念から実体化した悪魔として登場し、地獄の大公爵あるいは強力な悪魔の一柱として記述されるようになりました。
- ベリアルは80の軍団を率いる存在とされ、人間の欲望や富、権力に強い影響を持つ悪魔とされています。彼は人間の欲望を刺激し、誘惑によって堕落へと導く存在として描かれることが多いです。
4. ベリアルの姿の描写
- 悪魔としてのベリアルは、しばしば美しい青年や王の姿で描かれ、魅力的かつ誘惑的な容姿を持つとされています。
- その美しさと威厳の裏には、人間を堕落させる冷酷な本質が潜んでおり、召喚者に対して巧妙な条件を提示し、代償を要求する狡猾な悪魔として恐れられました。
- また、彼は時に堕落した貴族や権力者のような姿で描かれ、堕落と無秩序の象徴としての役割を強調されています。
5. ベリアルの力と象徴
- ベリアルは富、権力、欲望を司る悪魔としての力を持つとされ、召喚者に一時的な利益や成功を提供しますが、最終的には召喚者の魂や忠誠を要求します。
- また、彼は誘惑と堕落を象徴し、人間を欲望に溺れさせる力を持つ悪魔とされています。そのため、彼と契約を結ぶことは多くの代償を伴い、結果的に破滅へと導かれることが多いと信じられていました。
6. 現代におけるベリアルの解釈
- 現代の文学やエンターテインメントでは、ベリアルは堕落や貪欲の象徴として登場し、しばしば人間の欲望や権力への執着を反映するキャラクターとして描かれることが多いです。
- そのため、彼は単なる悪魔ではなく、人間の内面に潜む欲望や堕落を映し出す存在として、物語の中で重要な役割を果たします。
まとめ
ベリアルは、もともと「無価値」「邪悪」を意味する概念的な存在として始まりましたが、後に悪魔学やキリスト教の影響を受け、誘惑と堕落を司る強力な悪魔として描かれるようになりました。彼は富や権力、欲望の象徴であり、召喚者に一時的な成功を提供する代わりに、破滅へと導く危険な存在です。
ソロモン72柱と他の悪魔の違い
DMで質問をもらったのでお答えしますね。
ソロモン72柱と他の悪魔の違いってなんですか?悪魔っていっぱいいるような・・・。サタンとか72体の中にいないですよね?
ソロモン72柱の悪魔は、**『ゴエティア』**に基づいており、召喚可能な悪魔としての序列を持つ特定の悪魔たちが選ばれていますが、サタンやルシファー、ベルゼブブといった、地獄の最高位に位置する存在たちは含まれていません。
72柱に含まれる悪魔は、各種の召喚術や魔術において使役されることを前提に記録されており、主に特定の知識の提供や力の貸与を行うものとされています。一方で、サタンやルシファーなどは地獄の支配者として扱われるため、一般的な召喚や使役の対象から外れているとされています。
ソロモン72柱と上位の悪魔の違い
- 72柱の悪魔: 特定の能力や知識を提供し、魔術師の召喚や使役に応じるものとして記録されています。
- サタンやルシファー: 地獄の支配者や君主格であり、魔術師が召喚して使役する存在というよりも、悪魔界全体を統べる絶対的な存在としての役割を持ちます。
このため、サタンは72柱には含まれず、地獄の支配者として別格の扱いを受けています。