シャーウッドの対決: ロビンフッドとノッティンガムのシェリフ
ロビンフットってご存じですか?意外と知られていないようなので、今回はロビンフットの義賊(正義の泥棒?)としてのエピソードをご紹介します。
ロビンフットではなく、Robin Hood ロビンフッドですね。
(´・ω・`)・・・OKごめんねw
シャーウッドの対決: ロビンフッドとノッティンガムのシェリフ
昔々、イングランドのノッティンガムシャーに、シャーウッドの森と呼ばれる広大な森がありました。
この森には、ロビンフッドという名の義賊が仲間たちと共に隠れ住んでいました。
彼らは裕福な旅行者や権力者から財を奪い、それを貧しい人々に分け与える活動をしていました。
ある日、ノッティンガムのシェリフが、高額の税金を強制していることがロビンフッドの耳に入ります。ロビンフッドはこれを聞いて怒り、シェリフが集めた税金を奪い返す計画を立てました。彼と彼の仲間たちは、慎重に計画を練り、シェリフの護衛が通る道を突き止めます。
計画の当日、ロビンフッドとメリー・メンは森の中に隠れ、シェリフの一団が通りかかるのを待ちました。
そして、ちょうどいいタイミングで飛び出し、シェリフとその護衛たちを取り囲みます。
驚いたシェリフは抵抗するも、ロビンフッドたちの巧みな弓の腕前にはかないません。
ロビンフッドはシェリフに、貧しい人々から不当に奪った金を返すよう強いました。シェリフは渋々ながらも、持っていた金をすべてロビンフッドに渡します。
ロビンフッドたちはその金をすぐに地元の村に持っていき、貧しい人々に分配しました。
この行動により、ロビンフッドと彼の仲間たちは更に民衆から愛されるようになり、彼らの名声はさらに高まりました。しかし、これによりシェリフとの対立も深まり、彼はロビンフッドを捕まえるためにさらに多くの手を打つことを誓います。
しかし、ロビンフッドとメリー・メンは常に一歩先を行き、シェリフの計画を巧みにかわしながら、貧しい人々のために戦い続けたのでした。
このように、ロビンフッドの物語は冒険と正義、そして不屈の精神を描いています。
彼の話は今もなお多くの人々に愛され、様々な形で語り継がれています。
ロビンフッドは実在した人物?
ロビンフッドが実在の人物であったかどうかは、長年にわたり議論されてきたテーマです。現在では、彼は伝説的な英雄として知られていますが、実際のところ、彼の物語は様々な文学や口承によって形作られてきました。
実在の可能性:
- 文献記録: 最初にロビンフッドについて言及されたのは、14世紀の文献です。これらの記録では彼を英雄としてではなく、犯罪者や反逆者とされています。
- 名前と地名: 実はロビンフッドという名前は、中世イングランドで一般的なものであり、多くの文献にその名が登場します。なので同一人物かどうかは不明な点も多く、また、彼が活動したとされる場所も実際に存在していますが、これらは彼の伝説を具体的に裏付けるものではありません。
伝説としての発展:
- 口承と改変: ロビンフッドの物語は口承によって広まり、多くの詩人や物語作家によって繰り返し語り継がれ、形を変えてきました。その過程で、彼のキャラクターは理想化され、英雄的な義賊としてのイメージが強化されました。
- 社会的ニーズ: 彼の物語が人々に受け入れられた理由の一つは、弱者を助け、不正に立ち向かうというテーマが、多くの人々の共感を呼んだからです。
ロビンフッドが実在の人物であったかどうかは確証がありません。
彼の物語は、社会的な理想や価値観を反映した民衆の創作物と見ることができます。
歴史的な証拠は限られているものの、彼の物語はイングランドの文化的アイコンとして広く認識されており、その価値は実在性の有無にかかわらず高いものがあります。
彼を捕まえた等の文献も見当たらないので、実在していないのか、実は引き継がれた名前で、複数の人が名乗っていた可能性もあるようです。
近代でのロビンフッド
ロビンフッドの物語は、近代においても様々な形で注目されてきました。特に映画、テレビ、文学の分野で繰り返し取り上げられ、多くの人々に親しまれています。
映画とテレビ
- 映画: ロビンフッドの物語は1922年のサイレント映画から始まり、数多くの映画が製作されています。特に有名なのは、1938年のエロール・フリン主演の『ロビン・フッドの冒険』や、1991年のケビン・コスナーが主演した『ロビン・フッド』などです。
- テレビ: テレビシリーズもまた、ロビンフッドを題材にした作品が数多く製作されています。2006年から2009年にかけて放送されたBBCのドラマ「ロビン・フッド」は、好評だったようです。
文学
- 小説: ロビンフッドをベースにした小説も多数存在します。これらの中には、彼の伝説に新しい要素を加えたり、異なる角度から物語を描いたりする作品が含まれます。
- 子供向けの本: ロビンフッドの物語は子供向けに再話されることが多く、英雄としての彼の活躍や正義を求める物語は、若い読者にとって魅力的です。小さな絵本で完結に描かれているものもありますよね。
カルチャーへの影響
- 社会的影響: ロビンフッドの「取って分ける」という考え方は、政治的な言説や社会運動において引用されることがあります。彼は弱者の味方として、また不正に対抗する象徴として現代社会にも影響を与えています。
これらの要素は、ロビンフッドの物語が単なる中世の伝説にとどまらず、現代でもなお広く語り継がれ、様々な形で文化に影響を与えていることを示しています。
イギリスとの関連
- 舞台:
- シャーウッドの森: ロビンフッドとその仲間たちが拠点とした場所として知られ、実在する森林地域です。
- ノッティンガム: ノッティンガムのシェリフがロビンフッドの主要な敵として登場します。この街も実在し、現在では観光地としてロビンフッドに関する名所がいくつか存在します。
- 時代背景:
- ロビンフッドの物語は、リチャード獅子心王(在位1189年~1199年)や弟のジョン王(後のジョン欠地王)の時代に設定されています。この時代は十字軍遠征や政治的混乱があり、不正や搾取が広まっていたとされています。人々は、この混沌とした時代を打ち倒してくれる存在を望んでいたのかもしれませんね。
- 社会的背景:
- イギリスの封建制度の下で、権力者が農民や貧しい人々を搾取する構図が広がり、ロビンフッドの「弱者を助ける義賊」という物語は、多くの人々に共感を呼びました。
現在のイギリスでの影響
ロビンフッドは、イギリス文化の象徴的なキャラクターとなっています。シャーウッドの森やノッティンガムには、彼に関連する観光名所やイベントがあり、伝説が地域文化や観光産業の一部としても機能しています。
ロビンフッドは、イギリスの豊かな伝説と歴史を体現するキャラクターとして、世界中で知られる存在です!
※日本では、榊原郁恵さんが「いとしのロビン・フッドさま」を、1978年1月1日に発売されてますね。
※上記の歌の歌詞に「リンゴを矢で射る」というフレーズがあるのですが、おそらくスイスのウィリアムテルの伝説と混ざってしまったのでしょうね(*‘∀‘)ロビンフッドとウィリアムテル、弓矢の名手という共通点から、日本では区別がつかないといった場面もあったようです。