メタトロンとは?神の代理人とされる最強の天使の役割と神秘
最高位の天使といえば、やはりメタトロン!女神転生でも最強ランクですよね。
本記事では、メタトロンの起源、役割、象徴的な存在としての意義、さらにはサタンやミカエルとの関係、現代のポップカルチャーにおける影響まで詳しく解説します!
メタトロンとは何か
メタトロンは、ユダヤ教の神秘主義(カバラ)や一部のキリスト教、グノーシス主義において登場する天使(もしくは天界の存在)です。

彼は「最も高貴な天使」や「神の代理」として描かれ特に天使の階級の中でも非常に高い地位を持つとされています。
メタトロンの特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
別名 | メタトローン、ミトラトン、マタトロン |
地位 | 天使の中で最も位が高い存在、神の書記 |
起源 | ユダヤ教の神秘思想、カバラ、外典 |
関連する天使 | サンダルフォン(双子の兄弟とされる)、ミカエル、ラジエル |
役割 | 神の代理、天界の記録者、人間の祈りを神に届ける |
象徴 | 立方体(メタトロン・キューブ)、光、知識、創造の力 |
メタトロンの起源と伝承
メタトロンは聖書の正典には登場せず、外典やユダヤ神秘主義の文献で語られています。

1. エノクとメタトロン
メタトロンは、旧約聖書『創世記』に登場する「エノク(Enoch)」が昇天して変化した存在とされています。
『エノク書』では、エノクは神に召されて天界に入り、天使になりました。ゆえに、彼は「天の書記官」となり、宇宙の運行や人間の行いを記録する役割を持ちます。
2. タルムードとメタトロン
『バビロニア・タルムード』では、メタトロンは「神の代理」として神の玉座のそばで働く存在として描かれます。
ただし、ユダヤ教の伝統では神と同一視されることを避けるため、あくまで「神の使い」として位置付けられます。
3. カバラとメタトロン
カバラでは、メタトロンは「生命の樹」の最高位であるケテル(Kether, 冠)に関係し、創造の根源とされます。
また、彼は「メタトロン・キューブ」という神聖幾何学の象徴を司り、宇宙の秩序を維持する存在と考えられています。
メタトロンの役割と能力
彼の役割と能力を整理しました。

1. 神の書記官
メタトロンは「天界の記録者」とされ、神の命令や人間の行いを記録します。その記録は、最終的な裁き(最後の審判)において重要な役割を持つとされています。
2. 祈りの仲介者
メタトロンは人間の祈りを神に届ける役割を担っているとされます。カバラの一部の信奉者は、メタトロンを通じて神に願いを届ける方法を研究しています。
3. 天使の指導者
メタトロンは天使たちの最高指導者の一人です。「天使の王子(Prince of Angels)」とも呼ばれています。
4. 創造と宇宙の秩序
「メタトロン・キューブ」は、宇宙の基本構造と創造の力を象徴し、彼が秩序を司る存在であることを示しています。
メタトロンの象徴
1. メタトロン・キューブ

メタトロンに関連する最も有名なシンボルが「メタトロン・キューブ」です。これは神聖幾何学の一種で、創造の基本構造を示しているとされます。
13の円が含まれ、神のエネルギーが物質世界を構築する様子を表しています。
2. 光と炎
メタトロンは「光の存在」として描かれています。また、「燃える柱」や「神の火」に包まれた姿で現れることもあり、神の力を象徴します。
メタトロンとサタンの関係
一部のユダヤ神秘主義の伝承では、メタトロンはサタン(もしくは堕天使)と対立する存在とされています。

メタトロンは「神の代理」として、堕天使たちと戦う天使の側に属しています。
一方、グノーシス主義などの異なる解釈では、メタトロンが人間を抑圧する側に回ることもあり、サタン(もしくはルシファー)が人間の自由を求める存在として対立することもあります。
メタトロン vs. ミカエル:どちらが強いのか?

メタトロンとミカエルは、どちらもユダヤ教・キリスト教において非常に重要な天使ですが、彼らの役割や性質が異なるため、「どちらが強いのか?」という問いには一概に答えにくい部分があります。それぞれの特徴を比較してみましょう。
メタトロン
役割
- 神の代理人:「小ヤハウェ(Lesser YHWH)」とも呼ばれ、神の代理として宇宙の秩序を管理する。
- 天の書記官:人間の行動を記録し、神の意志を記述する。
- 神聖幾何学の象徴:「メタトロン・キューブ」を司り、宇宙の創造や秩序と結びつく。
- 祈りの仲介者:人間の祈りを神に届ける。
力・能力
- 天使の中で最も神に近い存在とされることが多く、神の権威を直接受け継ぐ。
- 物理的な戦闘力というより、宇宙の根本的な法則を支配する力を持つ。
- 戦うよりも、神の秩序を維持し、世界を管理する役割を担う。
ミカエル
役割
- 神の戦士・守護者:天軍を率い、悪を打ち倒す戦いの天使。
- サタンとの戦い:『ヨハネの黙示録』では、堕天使ルシファー(サタン)と戦い、地上へと追放する。
- 魂の導き手:死者の魂を導く役割を持つとも言われる。
力・能力
- 天使の軍勢を率いる最強の戦士とされ、剣や槍を用いた直接的な戦闘力が高い。
- サタンを倒した唯一の天使として、悪に対する圧倒的な力を持つ。
- 物理的・精神的な力が強調され、悪を滅ぼす役割を担う。
結論:どちらが強いのか?
比較まとめ
項目 | メタトロン | ミカエル |
---|---|---|
役割 | 神の代理人・宇宙の管理者 | 神の戦士・天軍の指揮官 |
力の種類 | 神の権威による絶対的な支配力 | 直接的な戦闘能力 |
戦闘向きか? | 直接戦うことは少ない | サタンを倒すほどの戦闘力を持つ |
象徴 | メタトロン・キューブ、神の書記 | 剣、天軍、正義の裁き |
結論として、どちらが強いかは状況次第。
もし 「戦闘」 で考えるなら ミカエル が圧倒的に強いことになりますね。彼は戦士としての能力を持ち、悪と戦う役割を果たします。とはいえ、ミカエルが強いのは悪に対してです。善であるメタトロンに力を出し切れるか不明ですね・・・。
もし、 「神の権威」や「宇宙の秩序を司る存在」 として考えるなら、メタトロン のほうが格上です。彼は神の代理人であり、天使の中で最も神に近い存在とされています。秩序を司る力は、全てを無にすることもできてしまう・・・!!
つまり、「戦えばミカエルが勝つ可能性が高いが、地位や権威ではメタトロンが上」といった解釈が妥当ではないでしょうか。
絶対に戦うことのない二人だな。
そうだね、戦うとこの世界がもたないよね・・・。