七人ミサキとは?高知県に伝わる恐怖の連鎖する呪い!その死霊の正体と伝承エピソード
日本には数多くの怪談や妖怪伝承が語り継がれていますが、その中でも特に不気味な存在として知られるのが「七人ミサキ(しちにんみさき)」です。
この霊たちは、決して単独では現れず、常に「七人」で行動します。そして、誰かを呪い殺すことで、新たな犠牲者を自らの仲間に加え、数を保ち続けるのです。間違いなく特級ですね。。。
今回は、七人ミサキの正体や伝承エピソードを詳しく解説していきます。
七人ミサキの正体とは?
死んでも成仏できない者たちの怨霊集団

七人ミサキとは、高知県を中心に四国地方で語り継がれる怪異で、水辺に現れる七体の霊の集団です。
彼らは戦死者や非業の死を遂げた者たちの怨霊であり、成仏できないままさまよっています。特に、戦国時代の戦死者や無念の死を遂げた者が七人ミサキとなることが多いとされています。
常に七人で行動する呪われた霊
七人ミサキの最大の特徴は、彼らの数が常に七人であることです。
もし誰かが七人ミサキを目撃し、その呪いを受けて死亡すると、新たな犠牲者が霊の一員となり、元々いた霊のうちの誰かが成仏するか消滅すると言われています。
つまり、「一人が加わると一人が抜ける」という不気味な法則があるのです。そして、この呪いは連鎖しているという恐怖。
七人ミサキの伝承エピソード
1. 高知県の四万十川での目撃談
高知県の四万十川周辺では、昔から「川辺に近づくな」と言われています。
ある漁師が夜、川沿いで釣りをしていると、対岸に白い着物を着た七人の人影が並んでいるのを目撃しました。
「こんな夜更けに人がいるのか?」と目を凝らして見ていると、その七人がゆっくりと川を渡るようにこちらへ歩いてきたのです。
怖くなった漁師は慌てて逃げ出しましたが、翌日、その川で溺死体が見つかりました。
村人たちは「あれは七人ミサキだった。彼らに見つかった者は命を奪われる」と囁いたといいます。
2. 土佐の戦場跡に現れる七人の霊

高知県では、戦国時代の戦場跡にも七人ミサキの伝説が残っています。
ある若い僧侶が、夜の山道を歩いていると、七人の武者姿の霊がこちらをじっと見ていたそうです。
不気味に思いながらも、その場を離れようとした瞬間、霊たちが一斉に僧侶に向かって手を伸ばし、こう囁きました。
「……お前も、仲間になれ……」
その僧侶は恐怖のあまり逃げ出しましたが、村に戻った後、高熱を出して三日後に亡くなったと言われています。
3. 七人ミサキの呪いを解いた住職

ある村では、七人ミサキが現れる場所には近づかないよう厳しく言い伝えられていました。
しかし、ある若者がその警告を無視し、肝試しとして七人ミサキが出るとされる岬へと足を踏み入れました。
帰宅後、彼は急に体調を崩し、「七人の影が枕元に立っている」とうわごとのように呟き続けました。
村人たちは恐れ、地元の住職に相談すると、その住職は長い念仏を唱え、若者の枕元に清めの塩を置きました。
すると、その夜、苦しそうに呻いていた若者はすっと息を吹き返し、翌日には回復したといいます。
この出来事以降、村では七人ミサキに関する供養が行われるようになったそうです。
七人ミサキを避ける方法

七人ミサキは恐ろしい霊ですが、対処法もいくつか伝わっています。
1. 水辺に夜近づかない
七人ミサキは特に水辺に現れるとされているため、夜間に川や海、池などの近くへ行かないことが重要です。
2. お守りや念仏を唱える
七人ミサキは怨霊の集団ですが、供養の念仏や護符が効果的とされています。
特に、「南無阿弥陀仏」や「般若心経」を唱えることで彼らを遠ざけることができると伝えられています。
3. 七人ミサキの供養
七人ミサキは未成仏霊の集まりなので、しっかりとした供養を行えば鎮めることができるとされています。
地元の寺院や神社では、七人ミサキの霊を慰めるための法要が行われることもあるそうです。
まとめ
七人ミサキは、高知県を中心に伝わる恐怖の霊団であり、常に七人で現れ、新たな犠牲者を加えることでその数を維持するという特徴があります。
彼らは、本質は**「霊」**であり、亡者の怨霊が七人の形で現れます。 しかし、その存在が**「呪いのシステム」**を持っており、新たな犠牲者を生み続ける性質があることが脅威です。
そう、呪いのシステムなんです。霊の気分とかではなく、呪いで死ぬと取り込まれるという抗えない法則。
昔から語り継がれてきた伝説だけでなく、現在でも目撃談が語られることがあるため、興味本位で近づかないほうがよいかもしれません。
高知県を訪れる際には、七人ミサキの伝説が残る土地にも注意を払ってみてはいかがでしょうか?