猪八戒とは?西遊記で孫悟空と出会い弟子となった憎めない妖怪
西遊記のメインキャラの中でも、どこか憎めない人間味の深いキャラといえば・・・そう!豚の化け物、猪八戒ですね。
でも、実は猪八戒は最初から豚ではありませんでした。ある事がきっかけで、天界を追われ、豚の姿になったのです。
天界からの失墜
猪八戒の本名は猪悟能(ちょ ごのう)。天界では「天蓬元帥(てんぽうげんすい)」という水軍の大将軍でした。
ところが、酒に酔った勢いで天宮の女神に言い寄った罪により、天帝の怒りを買い、地上に流刑されます。
その際、間違って人間ではなく「豚の胎」に投げ込まれたため、半人半豚の姿となってしまいました。
そう、天帝はミスったんですね。
高老荘での騒動

地上に落ちた猪八戒は「高老荘(こうろうそう)」という村に住みつき、娘を妻に迎えようとしては村人を困らせる存在となります。
このときの彼は、力はあるが性欲・食欲のままに生きる妖怪であり、まだ弟子ではありませんでした。
悟空との出会い
三蔵法師が西域へ旅立つ途中、観音菩薩の導きによって孫悟空と猪八戒が出会います。

- 孫悟空は高老荘の人々を救うため、八戒と戦うことになります。
- その戦いでは、悟空の如意棒に対して八戒の武器「九齒釘鈀(くしちょうていは)」がぶつかり合い、激しい勝負となりました。
- しかし、悟空の実力に及ばないと悟った八戒は、ついに降伏します。
弟子としての加入

敗北した八戒は観音菩薩に説得され、三蔵法師の弟子となります。
この時点で、悟空・三蔵・八戒の三人旅が始まり、のちに沙悟浄も加わり「三蔵一行」が揃うことになります。
キャラクターの深み
- 悟空との関係:
勇猛で突き進む悟空に対し、八戒は怠け者で弱音を吐くことが多く、物語の中で「対照的な存在」として描かれます。 - 人間味:
悟空や沙悟浄が超人的であるのに対し、八戒は欲望に忠実で弱さを抱えるため、読者が最も親近感を覚えるキャラクターとされています。










