孫悟空とは?西遊記を支えた最強の猿の英雄を徹底解説
孫悟空。これほど日本人になじみの深いキャラはいないのではないでしょうか。
西遊記を読んだことが無い方も、孫悟空は知っているということも。
今回は、西遊記の中心人物・孫悟空がどのようなキャラなのかをザックリご紹介します。
孫悟空の誕生

孫悟空は、花果山にそびえる霊石から生まれたと伝えられます。
石から生まれた瞬間に天と地の精気を吸い込み、猿の姿をとりながらも、ただの獣ではなく超自然的な力を備えていました。仲間の猿たちを率いて王となり、「美猴王(びこうおう)」と呼ばれるようになります。
2. 不老不死を求めて

死を恐れた悟空は、仙人に弟子入りし修行を積みます。ここで不死身の力に加え「筋斗雲(きんとうん)」を得て、一跳びで十万八千里を進めるようになります。さらに七十二の変化の術を身につけ、どんな姿にも変身できる力を得ました。
3. 天界での大暴れ

やがて悟空は天界に召し出されますが、その扱いは下働き程度のもの。
屈辱を受けた悟空は「斉天大聖(せいてんたいせい)」と名乗り、天界に反旗を翻します。
天兵天将を相手に大暴れ。1対数万の軍勢です。不死身の体と得意の妖術、体術で暴れ回る姿は、西遊記の中でも屈指の名場面です。
やはりというか、かなりの傾奇者です。
4. 如来との対決と封印

天界の誰も止められなくなった悟空の前に、如来仏が現れました。
如来は自分の手のひらから抜け出せるものなら抜け出すがいいと、悟空を挑発します。
悟空は筋斗雲で全速力で駆け抜けて如来の手の平から抜け出した「ここまで離してしまっては可愛そうだったな!!俺にかかればこんなものよ!」・・・と勝利を確信したのも束の間、彼は如来の手のひらの上だったのです。
「私の手のひらの上で何をしているのだ?」
まさに手のひらの上で踊らされた孫悟空。圧倒的な力の差に打ちひしがれてしまいます。その後、如来は悟空を五行山の下に500年間封じました。この場面は、悟空の傲慢さと同時に、神仏の力の大きさを象徴しています。
5. 三蔵法師との旅

やがて観音菩薩の導きにより、孫悟空は三蔵法師の弟子として解き放たれます。
ただし「緊箍児(きんこじ)」という呪文で頭に締め付ける輪をはめられ、師への従順を強制されることに。こうして悟空は沙悟浄、猪八戒とともに天竺への旅に加わり、数々の妖怪退治を通じて成長していきます。
6. 孫悟空の魅力と象徴性

孫悟空は「力」「反骨」「自由」の象徴です。
中国では庶民に愛され、数多くの演劇・絵画・小説で描かれ続けてきました。また日本やアジア各地でも親しまれ、近代ではアニメや漫画のキャラクター造形に大きな影響を与えています。
もちろん、日本を代表する漫画、ドラゴンボールの主人公、孫悟空のモデルにもなりました。
まとめ
孫悟空は、西遊記の単なる脇役ではなく「破天荒で自由奔放な精神」を体現する存在です。
誕生から封印、そして三蔵法師との旅を通じて、人間社会や宗教的教訓を映す鏡のような存在でもあります。
まるで、人間の成長をそのまま描いたような孫悟空。今も昔も愛されるヒーローですね。









