鉄扇公主とは？西遊記の“芭蕉扇”を操る妖艶な要“羅刹女”を徹底解説

鉄扇公主（てっせんこうしゅ）は、中国の古典小説『西遊記』に登場する妖怪キャラクターです。牛魔王の妻にして紅孩児（こうがいじ）の母というだけでなく、物語において火焔山を越えるための鍵を握る重要人物として描かれます。

彼女は「羅刹女（らせつにょ）」とも呼ばれます。中国語原典では、鬼女や魔女を表す「羅刹女」という称号が用いられる一方、「鉄扇公主」はその人物の固有名・称号として登場します。つまり両者は同一人物を指し、訳や作品によって使い分けられています。youtube.com

鉄扇公主の能力と芭蕉扇の力

鉄扇公主が持つ「芭蕉扇」は、まさに物語の要とも言える法宝です。

原典設定：
- 扇は数千斤の重さがあり、扇骨には二十四節気を表す意匠があるとされます。
- 扇を一度仰げば風が起こり、二度で雨をもたらし、三度で火焔山の炎を消し去る力を持つ、と語られます。reki.hatenablog.com+15ウィキペディア+15youtube.com+15

このような設定は、中国語版の伝承に基づくもので、日本の多くの注釈・訳でも踏襲されています。ウィキペディア

三蔵法師一行が火焔山に行き詰まった際、孫悟空は芭蕉扇を借りに鉄扇公主のもとへ赴きます。彼女を怒らせた孫悟空は一戦交えるものの敗北し、強力な扇を借りられませんでした。ウィキペディア+11ウィキペディア+11ja.wikipedia.org+11

その後、孫悟空は策略を巡らせ、ついには牛魔王への変装や潜入などにより芭蕉扇を手に入れます。物語はこうした駆け引きと戦いによって描かれ、鉄扇公主は単なる強敵ではなく、高い知性と力を備えた魅力的なキャラクターとして描かれています。ja.wikipedia.org

彼女は現代の文化作品にも度々登場します。

アニメ映画『鉄扇公主』（1941年）
中国初、アジア初の長編アニメーション映画として制作されました（日本では『西遊記鉄扇公主の巻』として公開）。youtube.com+8ja.wikipedia.org+8note（ノート）+8
その他にも、ゲーム・アニメ・漫画作品などで、芭蕉扇を操る妖艶な女性キャラクターとして再解釈されることがあります。

項目	内容
名前	鉄扇公主（別名：羅刹女）
立ち位置	牛魔王の妻、紅孩児の母。西遊記において火焔山の鍵を握る
能力	芭蕉扇を操る。風・雨・火を制御できる
物語での役割	孫悟空と因縁深い関係。芭蕉扇の借用を巡って激しい対立が描かれる
現代作品での扱い	1941年の記念すべきアニメ化や多くの作品で再登場