世界三大美女とは？クレオパトラ・楊貴妃・小野小町の美貌と伝説、そして悲劇の最期
「世界三大美女」をご存じですか？**古代から“美貌と影響力で世界を動かした女性”**として語り継がれてきた三人のことです。
それが、
古代エジプトの女王「クレオパトラ」
唐王朝の寵妃「楊貴妃」
平安の歌人「小野小町」
です。
彼女たちは単なる「美人」ではなく、その美しさが国や人の運命をも変えた存在として記憶されています。
クレオパトラ — 美貌と知性で帝国を翻弄した女王
時代： 紀元前69年〜紀元前30年
国： 古代エジプト
エジプト最後の女王クレオパトラ7世は、**「美貌」よりも「知恵と政治力」で人々を魅了した」**と伝わります。
9ヵ国語を操り、外交にも長け、ローマのカエサルとアントニウスを味方につけた彼女は、国を守るために愛をも利用しました。
【伝説化の過程】
・ローマの文献やシェイクスピアの戯曲『アントニーとクレオパトラ』によって“妖艶な女王”像が定着。
・ルネサンス期以降、絵画の題材として繰り返し描かれ、「世紀の美女」の象徴へ。
【最期】
ローマ軍に敗れ、アントニウスの死後、毒蛇に胸を噛ませて自ら命を絶ったと伝わります。
その姿は「愛に殉じた女王」として永遠の象徴となりました。
楊貴妃 — 美しさゆえに“傾国”と呼ばれた悲劇の寵妃
時代： 719年〜756年
国： 唐（中国）
唐の玄宗皇帝が愛してやまなかった女性。
その美しさは、花さえも恥じらうといわれ、「花容月貌（かようげつぼう）」という成語の由来にもなりました。
【伝説化の過程】
・『長恨歌』（白楽天）で「永遠の愛」と「悲劇の運命」が詩的に描かれ、中国文学の理想的美女像に。
・日本や西洋にも伝わり、絵画・舞踊などで“憂いを帯びた美人”として表現され続ける。
【最期】
安史の乱によって玄宗が逃亡する際、兵士たちの怒りの矛先が彼女に向けられ、
「国を滅ぼした元凶」とされ、処刑されました。
美しさが愛と悲劇の両方を呼び込んだ象徴的な結末です。
小野小町 — 美と才能に彩られた幻の歌人
時代： 平安時代（9世紀頃）
国： 日本
絶世の美女とされ、恋の歌を多く詠んだ女流歌人。
『古今和歌集』に多くの作品が残り、才色兼備の理想像として後世に語り継がれました。
【伝説化の過程】
・晩年、貧しく老いた姿を詠んだ「小町老いさらばえ伝説」により、“儚い美”の象徴に。
・能や浮世絵でも、美と無常を象徴する女性として繰り返し描かれる。
【最期】
実際の生涯は謎が多く、死の詳細は不明。
しかし「かつての美が失われても、心の美しさは永遠に残る」というテーマが文学の中で生き続けています。
美は永遠に — 三大美女が残した教訓
三人に共通するのは、**「美しさが権力・愛・運命を左右した」**という点です。
しかし彼女たちは、単に“顔が美しい”だけではありませんでした。
そこには、知性・感性・意志の強さがありました。
そのため、時代を超えて「美の象徴」として語られるのです。
彼女たちの生涯は、今もなお「美とは何か」を私たちに問いかけ続けています。
