オバリヨンとは?背中に飛び乗る妖怪の正体と伝承を解説!
オバリヨン(おばりよん) は、日本の民間伝承に登場する妖怪の一種で、主に新潟県や東北地方に伝わる存在です。
「おんぶお化け」 とも呼ばれ、人の背中に突然飛び乗ってくる妖怪として知られています。
オバリヨンの伝承は、妖怪「覚(さとり)」や「がしゃどくろ」と同じく、日本の山岳地帯の怪異として語られることが多いです。
オバリヨンの特徴

- 人の背中に飛び乗る
- 夜道や山道を歩いていると、突然背後から「ドスン」と飛び乗ってくる。
- 最初は軽いが、どんどん重くなっていき、ついには歩けなくなるほどの重さになる。
- 「オバリヨン」と言いながら現れることもある。
- 逃げられない
- 乗られた人はなかなか降ろすことができず、そのまま歩き続けるしかない。
- もし背負ったまま進み続けると、気絶するほどの重さになるとも言われる。
- 家に近づくと降りる
- しかし、不思議なことに家に近づくと自然に降りることが多い。
- 逆に、怖がって山の奥に逃げると、どこまでも重くなっていくとも言われる。
- 子供の霊や妖怪の一種
- 子供の姿をしていると言われることがあり、昔亡くなった子供の霊がオバリヨンになったという伝説もある。
- また、ただのいたずら好きな妖怪であり、悪意はないという説もある。
オバリヨンの対策
オバリヨンに遭遇したときの対策として、いくつかの方法が伝わっています。
1. 名前を呼んではいけない
- 「オバリヨン!」と叫ぶと、さらにしがみついて重くなると言われる。
2. 途中で立ち止まる
- 歩き続けると重くなるため、一度立ち止まると降りることがある。
3. 神社やお寺へ行く
- 霊的な存在であるため、神社や寺の近くに行くと消えるという話もある。
4. 塩をまく
- 日本の妖怪に共通する対策として、塩をまくと逃げるという伝承もある。
オバリヨンと類似する妖怪
オバリヨンと似た伝承を持つ妖怪は、日本各地に存在しています。
妖怪名 | 特徴 | 伝承地 |
---|---|---|
オバリヨン | 背中に飛び乗り、重くなっていく | 新潟・東北地方 |
覚(さとり) | 人の心を読んでから襲う | 長野・岐阜の山岳地帯 |
がしゃどくろ | 夜道を歩くと巨大な骸骨が襲ってくる | 全国 |
おんぶお化け | 背中に乗る幽霊の一種 | 全国各地 |
ひだる神 | 山道で突然襲う空腹の霊 | 九州地方 |
オバリヨンは、特に山道を歩く旅人や、夜に一人で帰る人に遭遇しやすい妖怪として知られています。
オバリヨンの現代文化への影響

オバリヨンは、比較的マイナーな妖怪ですが、一部のゲームやアニメに登場することもあります。
- 『妖怪ウォッチ』
- オバリヨンをモチーフにした「バクロ婆」という妖怪が登場。
- 直接的に「オバリヨン」という名前ではないが、影響を受けている可能性がある。
- 『真・女神転生』シリーズ
- オバリヨンが悪魔として登場し、特徴的な「背中に飛び乗る」要素が描かれている。
- 都市伝説・ネット怪談
- 「夜道を歩いていると、何かが背中に乗る話」として、オバリヨンの伝承がインターネットの怖い話の題材になることがある。
オバリヨンのまとめ
- オバリヨンは、新潟県や東北地方に伝わる「おんぶお化け」の妖怪。
- 人の背中に飛び乗り、最初は軽いが徐々に重くなる。
- 家の近くに来ると降りるが、山奥へ行くとどこまでも重くなる。
- 子供の霊とも言われ、対策としては神社や塩が有効。
- ゲームや都市伝説など、一部の現代文化にも影響を与えている。